お喋りはしないとできなくなるよという話

こんにちは。社会人になってめっきり話すことをしなくなった哀しき人間です。

話す、というのは、お客様対応のこととかそういう話ではなく、雑談に参加するだとか、ちょっと仕事の話をするだとかというレベルの話なんだけど。

 

人と話すということについて私はそもそも昔からあまり得意ではない。

それでも学生までは仲の良い人間を一人二人見つけて、それなりに人と会話をすることがあったから、人前で発表をするのは苦手でも雑談をするのには苦労しなかった。大してニュースを見たり本を読んだりしなくたって言いたいことがつらつらと出てきた。

 

ところが社会人になって人と適当な会話をすることが減ってしまった。というのも職場に年が近い人間や、「同期」と呼べる人間、私と同じ仕事をしている人間がいないということもあり、気軽に会話ができる環境に最初から置かれなかった、というのがある。それはもちろん、こちらから積極的にコミュニケーションを取れなかった(いや、現在進行形で取れていないが)という私の努力不足的な部分もある。

(それ以外にも私の生い立ちに関わるところでどうしても会話ができなかった事情があるのだが、あまり詳しく打ち込むと個人が明かされてしまうような気がして怖いので今回は避けておこうと思う)

とにかく普段ほとんど喋らないので、いざ喋ろうと思うと結構困るのである。

 

まず、言いたいことがスッと出てこない。

言いたいことをどう表現したらいいかわからず、数秒考えることもある。

咄嗟に使える語彙も相当減っているような気がする。思えば「あれ」「それ」みたいな指示語だとか、「〇〇のやつ」みたいないい加減な表現が増えたような……。

本を読んでて、人が話している内容を聞いてわからないことは少ないのだけど、話すことになるともう何もわからなくなる。

 

これはいかん、と思って喋る前に内容を整理してから声に出そうと頑張ってみた。スッと話せるように頭の中である程度台本を作った。

 

すると今度は相手の返答でしどろもどろになる。

お喋りをしないので、当然その後想定される返答のバリエーションがまず少ない。恐らく私は「はい」「いいえ」以外の返答を想定していない。

当然相手の反応に適当な言葉が返せる程の力も私には全然養われていない。

 

もう会話が成立しないのだ。話すという行為自体が嫌になる。

周りは無口な人間なのかと思っているのかもしれない。違うんだ…発言することで恥をかくのが嫌で黙り込んでいるだけなんだ……。それが良くないことも理解しつつも。

 

テンポが悪くてもいい、こちらから提供できる話題が少なくてもいい、まずは少しでも上手く人と話ができるようになりたい。

あぁ、誰か私と天気の話でもしよう。ニュースでもいい。スポーツも音楽も趣味が合うなら会話に付き合ってくれ。